前回の続きで、堀辰雄記念文学館を出てフランス文学者で、文芸評論家、作家の故平岡篤頼の別荘・文庫を目指して歩きました。
文学館を背に左折、中山道軽井沢追分宿の脇本陣油屋を移転したギャラリー・カフェ&旅館(夏場のみ)の油や、泉洞寺などを右手に見ながら国道18号線と交わる手前まで歩くと史跡追分舛形の茶屋があります。
右折して追分分去れの道標の右手の道の10m先に草木の生い茂った、奥にシャーロック・ホームズ像が建っている広場があります。その広場の手前の自動車1台が通るくらいの道を入っていくと平岡篤頼文庫の標識があり、標識に従い150〜200m、もう少しあるかもしれませんが、歩くと正面に平岡篤頼文庫の表札が見えてきます。その右手奥が平岡の別荘と文庫です。
平岡篤頼は「早稲田文学」刊行などに尽力して栗本薫、堀江敏幸、小川洋子、角田光代などが教え子にいます。写真の「赤い罌粟の花」は第90回芥川候補作。
文庫は志摩半島の海の博物館などを設計した世界的な建築家内藤廣の最も小さな建築作品として知られています。毎年夏には文庫・別荘の前庭で「平岡篤頼文庫講演会」が開催されています。今年は芥川賞作家又吉直樹を「文學界」でデビューさせた同誌編集長の武藤旬と元「海燕」「野生時代」元編集長根本昌夫両氏の対談が8月9日(日)14:00から行われます。入場は無料ですが、予約が必要です。予約・問い合わせはmail:bunkohiraoka@mild.ocn.ne.jp またはFAX:03-5702-5981です。雨天の場合は会場を移して行われます。