地球・絵手紙ネットグループの皆さんが使う筆記用具には、筆、鉛筆、サインペン、ダーマート、割箸を基本5種とし、他に木の枝や黒文字、段ボールなど様々な種類があります。 割箸は、面や角を使って一本の割箸で滲み、かすれなど予測のつかない多様な線を描くことができるところに特徴があります。先を削ったり二つ折りをするなど遊び心を加えたり、工夫を凝らすことでさらに多様な線が描ける筆記道具です。 割箸は先を削ったものやそのままのものなど使うのは3種類程度ですが、同グループの埼玉県川越市を中心に活躍する特別講師岸芳子さんは8種類の割箸(写真下)を使っています。絵手紙は1本の割箸で描くことも、複数の割箸で多様な線を描くこともあります。
割箸の材質は杉が吸水性に優れていますが、庭の雑木を使って自分で作っている人もいます。ただ最近多い竹は吸水性がないので岸さんは使わないそうです。
割箸の写真を見ていきます。
(1)先端を細く削った割箸です。
(2)先端を切って平らにしたものです。
(3)先端を裂いて作ったもの。
(4)割箸を割って何も手を加えない状態のもの。
(5)太い割箸を割ったもの。
(6)割箸を二つ折りしたもの。
(7)先端を二つに折り途中に切り込み(横に一本、濃い黒の横線が見える)を入れたもの。写真の割箸は切り込みが 一箇所ですが、二箇所入れても構いません。墨が切れ込みにたまるのですぐ擦れず長く線描ができます。
(8)先端を叩いてほぐしナイフで切れ目をいれた割箸です。
①から⑧の割箸の線の特徴は下の写真にある通りです。
最初にも書きましたが、割箸は筆のように墨はしみこまず、たっぷり墨をつけてもすぐ擦れてしまいます。それでも割箸の形状によって線の長さはかなり違います。
割箸の線は擦れが特徴ですからまだ描けるのに墨を足すことは基本的にしません。
①〜③細かな花びらのある花などのモチーフを描くときに使います。すぐ擦れるので墨を足す必要があります。⑦⑧陶器や野菜では大根、ナス、かぼちゃなどを描くのに適しています。前述のように一枚の絵手紙を割箸1本で描く場合もあれば2、3本使うこともあります。
割箸の持ち方は包丁持ちです。
墨は絵の線描はやや薄く、文章は濃くが基本です。太い線を描くとき濃さが気になるなら青墨の使用をお奨めします。モチーフによって割箸を変えて楽しむことをお奨めします。
今回、岸芳子さんに牛乳パックを再生利用した横倍判の紙を使ってバナナを描いてもらいました。
気をつけるのは線の墨が乾いてから彩色に進むことです。乾いていないところに色をつけるとその部分が黒濁色になりますので気をつけてください。乾くのが待てないなら彩色の前に文章を書くようにしましょう。
彩色は素早く、薄い色から描いていきます。色は押さえるように。あまり塗ると表面がはがれたり、ムラができたりします。再生紙も画仙紙でも色が吸い込まれて薄くなるので出す前にポイント部分はもう一度色をつけるといいでしょう。
地球・絵手紙ネットグループ 特別講師岸芳子教室一覧
場所 日時
川越市仲町自治会館 第2・4火曜日 午前9:00〜
(川越市仲町12-1)
鶴ヶ島コミュニティーセンター富士見 第2木曜日 午前10:00〜
(鶴ヶ島市富士見5-11-1)
ふじみ野市立大井総合福祉センター 第1・3木曜日 午前9:30〜
(ふじみ野市大井中央2-2-1)
岸芳子先生の教室への入会希望など
問合わせは下記へお願いいたします。
〒182-0006
東京都調布市西つつじヶ丘3-36-1-306
株式会社カテナ(夢の記憶社)
TEL.042-490-6831 FAX.042-488-8849
Mail.kumada@yumenokiokusha.com