先日、地球・絵手紙ネットのネット久喜絵手紙スケッチ会の取材で蔵の街で有名な栃木を訪れた時、出会ったのが中心街の大通りで羽子板や破魔弓、こいのぼり、雛人形などを扱う三桝(枡)屋本店の主人殿塚治さんです。偶然所用で出かけるところを、店の外観の撮影許可を取ったついでに少しだけ話を聞くことができました。
三桝屋は嘉永元年(1848年)創業で、明治41年の大火で焼失し(栃木市中心街は江戸時代なんども焼失している)、翌42年に建て替えたのが現在の店だそうです。軒を連ねる古い建造物も同じ年に再建されたという話です。
殿塚さんは「NPO法人 全国町並み保存連盟」副理事長でもあり、今年3月発行の「歴史文化遺産 日本の町並み 上下巻」(税抜き各1,800円・山川出版社刊)に解説執筆(下巻24頁 栃木市万町・倭町ほか)するなど、蔵の街保存については一家言も二家言もある方です。ちなみに「日本の町並み」には全国約450地区の歴史的町並みが解説記事とカラー写真や地図入りで掲載されています。
外から見ると栃木市の歴史的な蔵の街保存はうまくいっているように見えます。それでも殿塚さんの話では難問山積だそうです。門外漢が上っ面だけ見て物を言うのは差し控えますが、こうした歴史的文化遺産の維持管理は傍目で見る以上に大変なことだと、話を聞いて少しだけわかりました。
殿塚さんはじめ関係者のご苦労はひとまず置いて、蔵の街栃木は絵手紙スケッチ(もちろん他の目的でも)に最高のロケーションです。都心からでも朝早く出かければ十分日帰りで楽しむことができます。是非お出かけください。