仕事柄多少ではありますが、和紙には関心があり、都内や周辺の和紙を扱うお店を訪ねたり、本を探したりすることもあります。意外と最近の和紙の産地の現況をきちんと紹介した本はないように思います。ただ不勉強で気付かないだけかも知れません。
先日、「和紙の里 探訪記ー全国三百カ所を歩く」(菊地正浩著 草思社)の紹介を新聞で見て買い求めました。
大雑把な言い方をすれば手漉き和紙を生産するのに適した場所は過疎の地であり、筆者は車を駆使して全国の和紙の生産地を廻っています。私も数カ所、産地の周辺をうろうろした経験がありますが、決して楽な旅ではありません。
読後感は現況が厳しいだけに少し疲労感を覚えますが、和紙に少しでも関心のある方には是非読んでいただきたい一冊です。